品質管理の基本|初心者に分かりやすいサイト

品質管理の基本|初心者の方にも分かりやすく、QC検定2級、機械検査技能士1級を取得している管理人が解説していま す。製造業におけるQCの考え方や、QC7つ道具、統計的品質管理手法の基礎にも言及しています。これらが皆さんの一助となれば幸いです。

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品質管理の基本|初心者の方にも分かりやすく、QC検定2級、機械検査技能士1級を取得している管理人が解説していま す。製造業におけるQCの考え方や、QC7つ道具、統計的品質管理手法の基礎にも言及しています。これらが皆さんの一助となれば幸いです。

品質管理の基本|品質管理とは?

 企業をはじめとする色々な組織の目的は、お客様(=ユーザー、カスタマー、顧客などなど)の要求にマッチした品質の製品やサービスを提供すること、にあります。
 この「色々な組織」の定義には、何も営利団体(企業など)に限らず、役所などの公共機関、ボランティア団体など、お金儲けを目的としない組織も含めた、何らかの目的を以って存在している全ての組織を指す、と言う考え方が定着してきています。

品質管理の定義として、「買い手(受ける側)の要求に合った品質の品物、またはサービスを経済的に作り出すための手段の体系」とされています。

品質管理の簡単な例として上げますと、
・クルマを買ってくれるお客さんのために、メーカーは安全に乗れるモノを作る。
・レストランに来てくれたお客さんのために、お店は美味しくて安全な料理を出す。
・子育ての相談に来てくれた市民のために、役所は問題を解決できる専門家をおく。
・診療に来てくれた患者さんを適切に処置できるように、病院は設備や環境を整える。

というような意味です。(だいぶ簡単に言いましたが(笑))
そのため、「市場調査、研究/開発、製品の企画/設計、生産準備、購買、製造、検査/アフターサービス、財務、人事/教育などの、企業/組織の活動プロセスは全般にわたり、またその活動の対象も、経営者/管理者、監督者、作業者などの企業/組織の全員参加が必要である、とされていま す。これが先述の、手段の体系です。
そしてこのような形で実施される品質管理を、TQC(Total Quality Control)=総合的品質管理、若しくは、TQM(Total Quality Management)と呼ばれています。

つまり昨今の品質管理の理解としては、製造業(モノづくり)に限ったことではなく、「提供する側(全従業員/所属員)が、それぞれの担当プロセスにおいて、受ける側(お客様など)の満足(要求)を考えて行動する」ということです。その行動の例として、品質の改善、環境の改善、サービスの改善といった事があげられます。

このような考え方から、CS(Customer Satisfaction)=顧客満足度 という言葉があり、企業の品質管理部門などではこういった事を専門的に扱う部署もあり、広義に品質管理の一環として理解されています。

以上のように、一口に「品質管理」といっても、定義や解釈は多岐に渡りますので、ひとまずは広義には上記のような理解でよいと思います。
 

品質管理の基本|品質とは?


 JISにおける品質の定義は、
「本来備わっている特性の集まりが、要求事項を満たす程度(度合)」や
「使用目的に対する適合」となっています。
つまり、受ける側(お客様など)の要求に応えているか?受ける側が満足するか?という意味です。

また前章にて述べたように、品質とは品物(モノ)の特性のみならず、サービスの特性も包含して理解されています。またその特性も、直接的に関わるもののみならず、利便性、安全性、無害性などの周辺特性も併せて考えられていま す。

更に、Q:協議における品質、C:コスト(モノ、サービスにかかる費用)、D:デリバリー(必要なモノ、数量を納期までに供給すること)などのイニシャルを合わせて、QCDという呼び方をされる場合があります。そしてそれに、S:セーフィティ(安全性)を加えて、QCDSと呼ばれる場合もあります。
ちなみにややこしいですが、Quality Control のQCとはまた別ですのでご注意を。

※JISとISOについて、JISは日本工業規格(Japan Industrial Standards)のことで、日本国内の規格を司る組織なのに対し、ISOは国際標準化機構(International Organization for Standardization)といい、電気分野を除く国際的な標準を司る民間組織として存在しています。
尚、JISとISOの関係性は平たく言うと、双方の規格に齟齬が無いよう、JISはISOの下部組織のように準じた存在となっていますのでご安心を。^^
よって本章冒頭の品質の定義についても、ISOと相関は取られています。

もう一つ、品質を考える上で考慮しなければならない事に、社会的影響があります。その製品などが及ぼすさまざまな影響に対する提供する側(企業側)の責任を規制するのが、PL法(Product Liability)=製造物責任法です。

 
 

品質管理の基本|管理とは?

 「品質管理」における管理とは、まずその組織、例えば企業であれば、上層部(経営陣など)が中・長期的な経営計画/方針を打ち出すかと思います。この方針管理にて、組織の目指すべき方向性やビジョンといった事の認識を、組織の末端まで合せることから始まります。(トップダウン)

次にこの方針に基づいて、その目的を合理的且つ、効率的に達成するべく、各部門/現場レベルに落とし込んで、日常管理を行います。
この日常管理には、PDCAサイクルという方法が一般的です。

P(Plan):計画を決めて
D(Do):その計画を実行して
C(Check):実行した結果を確認/分析して
A(Action):確認結果に基づいて改善する

といった内容です。

そして後述しますが、このPDCAの「P」にあたるのが、製品設計であったり工程設計で、「D」が実際の製品化であったり実際の作業にあたり、「C」が、良し悪しを確認(判断)するための標準基準規格といったものを用いる検査にあたり、「A」が、QC7つ道具や統計的品質管理手法といったデータ分析となります。ですので、ここが品質管理の肝ということになります。

 

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