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工程能力指数 cpkとは?工程能力指数を説明するには、まず「標準偏差」を理解せねばなりません。そのあとは「標準偏差」を踏まえた上での「正規分布」です。この「標準偏差」と「正規分布」を理解すれば、工程能力指数はだいぶ分かりやすくなります。

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工程能力指数 cpkとは?工程能力指数を説明するには、まず「標準偏差」を理解せねばなりません。そのあとは「標準偏差」を踏まえた上での「正規分布」です。この「標準偏差」と「正規分布」を理解すれば、工程能力指数はだいぶ分かりやすくなります。

工程能力指数 ckp と標準偏差 σ



工程能力指数を説明するには、まず「標準偏差」を理解せねばなりません。

ちなみにそのあとは「標準偏差」を踏まえた上での「正規分布」です。順番に読んでいって頂ければ、必ずお分かり
になると思います。
この「標準偏差」と「正規分布」を理解すれば、工程能力指数はだいぶ分かりやすくなりますよ。

さて、まずは標準偏差ですが、小難しい計算式を見て理解するより、より身近なお話からの方が理解し安いかと
思いますので、小学校の身体測定を例に挙げてご説明しますね。


(ご存知の方は読み飛ばして下さい)


標準偏差とは、個々の測定値の、平均値からの「ばらつきの平均」を意味します。


どういうコトかと言うと、小学校で、身体測定の時に体重を測りましたよね。
(身長でもどちらでもいいですが)

そのときに、30kgの子もいれば、50kgの子もいて。そしてクラスの平均が40kgだとすると、
30kgの子は平均からマイナス10kgの差があり、50kgの子は平均からプラス10kgの差があります。

また45kgの子がいれば、プラス5kgの差になりますね。この個々の測定値の、
平均値からの「差」の「平均」(先述した、平均値からの「ばらつきの平均」)が「標準偏差」になります。

※「平均からの差の平均」とは言うものの、単純に平均値から個々の値の差を求めて、それを足して、人数で割る、
という式ではありませんのでご注意ください。


そして標準偏差のことを「シグマ」という言い方をするのが一般的です。記号は「σ」で、ギリシャ文字の
「Σ(シグマ)」の小文字にあたります。

詳しくは、☆コチラ☆のページをご覧ください。(当サイトの別ページ)

 

工程能力指数と正規分布


さて、標準偏差が分かったところで、次は「正規分布」のお話です。

正規分布とは、昔々の賢い人が見つけ出した一種の「法則」だとご理解ください。

どういうコトかと言うと、標準偏差(平均からのばらつきの平均)1個分の範囲内には、データ全体の約34%が入りますよ、という法則です。

体重の話で言いますと、例えば標準偏差が「5kg」だとします。
(標準偏差が5kgというのは、平均値(40kg)と個々の体重との差の平均が5kgという意味)

この標準偏差1個分、つまり 35kg~40kgの中に全体の約34%が入ります。

何となくイメージわきます?
この数十とか数百人の体重のデータを棒グラフにすると、
平均値を頂上にして、裾の方へ行くほど少なくなっていく
山のような形状になりますよね。

ですので35kg~40kgが山の頂上から左側(体重で言うと軽い方)の標準偏差1個分ですから、当然重い方
(40kg~45kg)にもばらつきますので、こちらにも全体の約34%が入り、35kg~45kg に合わせて約68%が
これを±1σとか、2σなどと言います。

続いて同じ考え方で、±2σ(4σ)の場合、30kg~50kgの間に全体の約95%が入ります。
(片側2σ= 30kg~40kgだと、約47.5%です)

更に±3σの場合、25kg~55kgの間に全体の約99.7%が入ります。つまり平均が40kgで標準偏差が5kgの
場合、25kg~55kg以外の体重の人が出てくる確率が1000人いて3人だけの確率、ということです。


以上が標準偏差を踏まえた上での正規分布の説明です。

さて次は、いよいよ工程能力です。これまでの標準偏差と正規分布の話を踏まえてご説明します。

 

工程能力指数


 工程能力指数とは、要はその工程(製造ライン)の品質レベル(≒製品の作り込み制度)が高いか?低いか?
を表す数値(指数)です。

参考までにCPKは、Capability Process Index 
PPKだと、Performance Process Index の略になり、まぁ要はそのまま、工程能力指数と訳します。

CPKとPPKの違いは、
ケースバイケース(その現場ごと)によって定義が若干変わりますので、ここでは
「ほぼほぼ同じ意味」という理解でOKです。

では、工程能力指数を算出する際の考え方ですが、「工程能力指数(cpk)」を説明するには、「標準偏差(σ)」と
「正規分布」に加えて、「規格の上限、下限」が必要になります。というか当たり前ですよね。
規格(基準値)が無いなら、工程能力が高いも低いもありませんもんね。

で、考え方ですが、ある製品を測定したデータがあるとします。規格中心(基準値)が40で、公差が40±15
としましょう。なので25~55までが規格幅になります。
その平均値が、ちょうど40で、標準偏差を計算したら、5でした。(さっきの体重の値を使います)

そして工程能力指数は、
「測定した平均値~規格上限までか、平均値~規格下限までのどちらか余裕がない方の間に、標準偏差の値が
いくつ入るか?」を求めるものなのです。
どういう意味かというと、例えば今回の場合はたまたま規格中心(基準値)と測定データの平均が同じ40ですので
上限までと、下限までは同じになりますが
(40-25=15、55-40=15)

ひとまず、上限までと平均値の間は「15」になりますね。一方、標準偏差は「5」ですので、先ほどの文に
当てはめると、平均値~規格上限の間に、標準偏差は、15÷5=3 「3個入る」ということになります。

あれれ?「標準偏差が3個?」どっかで聞いたフレーズですね。そうです、前章で説明した「正規分布」のときに
出てきたものです。

「±3σには全体の約99.7%が入る」というアレです。

平均値から余裕の無い方(片側)で標準偏差が3個ですから、全体で6σ(±3σ)と見なします。

ちなみに工程能力指数は、規格幅の中に、標準偏差が3個入ると、「CPK=1.0」となります。


どうでしょう、考え方はうまく伝わったでしょうか。詳しい計算の仕方は、★コチラ★をご覧ください。
(当サイトの別ページです^^)





 

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