品質管理の基本|初心者に分かりやすいサイト > IE手法 ライン作業分析について解説④
IE手法 ライン作業分析|工程管理も品質管理の一環です、ということでIE(Industrial Engineering)の作業分析について、数ページにわたって詳しく解説しています。その第4ページ目です。
IE手法|バランスロス
ピッチダイヤグラムからわかること。
先ほども言った様に、サイクルタイムと各工程間との時間値との差が分かり易くなります。
この差の部分、図中の網掛けをした部分の事を、バランスロスといいます。
ライン設計上の効率の悪さを表します。
また、バランスロスに対して、ライン設計上の効率の良さを表すものを
編成効率またはラインバランスと言います。
この二つは、数値で表して評価することができるので、詳しく説明をしていきます。
編成効率とバランスロスの算出。
ライン作業・ながれ作業では、各作業者(各工程)に適正な作業配分をしなければ
ラインの作業能率は大幅に低下します。
そのライン設計上の良さ悪さを数値で評価したものが、編成効率とバランスロスです。
編成効率が高ければ高いほど(100%に近いほど)効率の良いライン設計ができていると
いうことになります。
それぞれの算出式は次章のようになります。
IE手法|ライン分析のまとめ
編成効率は、各工程の作業時間を合計した値を、サイクルタイムに工程数を掛けた値で割った
ものに、100を掛けて、%で表したものです。
バランスロスは、サイクルタイムに工程数を掛けたものから、各工程の作業時間を合計した
値を引き去り、サイクルタイムに工程数を掛けた値で割った物に、100をかけて%で表すこと
もできますが、単純に100%から編成効率を引けば簡単に算出する事が出来るので、こちらの
方で説明をしておきます。
具体的に数値を当てはめて、編成効率を算出してみました。(P8オペレーションリストの値)
編成効率が、78.5% バランスロスが、21.5% という値になりました。
ライン分析分析という事では、ここまでが一区切りになります。
1.ラインを構成する各工程の時間研究
2.オペレーションリストの作成
3.サイクルタイムの算出
4.ピッチダイヤグラムの作成
5.編成効率とバランスロスの算出
ここまでがライン作業分析の手順となります。
ラインの現状が把握できたということで、次にライン作業の改善の進め方ということで
説明をしていきたいと思います。
続き⇒ IE手法|ライン作業分析についての解説⑤