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品質管理とはいかにあるべきか|管理人の職場でのエピソードで、とある年配社員の言葉に対して管理人が感じたことです。年配社員には一昔前の「品質意識」はありますが、今日びの本来の品質意識は無いと感じました。仕方ないですが、、。

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品質管理とはいかにあるべきか|管理人の職場でのエピソードで、とある年配社員の言葉に対して管理人が感じたことです。年配社員には一昔前の「品質意識」はありますが、今日びの本来の品質意識は無いと感じました。仕方ないですが、、。

品質管理とはいかにあるべきか


 管理人の会社での部門は、品質保証部です。そして管理人の属する品質管理課には担当製品ごとの係があります。そしてその係には係長(私の上司)がいて、十数人の係員がおり、私もその一人なわけですが、その中には年配の社員(50代後半とか)もいます。

先日、我々の係の担当する外注さんが製造した製品で、販売店から不具合品の返却がありました。社内の電子システムでその情報が配信されるわけですが、その外注さんは数年前からちょくちょく不具合品を発生させていたそうです。職務担当の関係で、私は外注さんの管理にはタッチしておりませんでしたので、あまりそのような外注さんの存在を認識していませんでした。
そしてその年配社員の方が、「しっかしアノ外注はいつまで経っても不良が減らねぇなぁ」と言うのです。それを聞いて私は非常に驚きました。
じゃ、あの外注さんの品質担当であるあなたは、今まで何をやっていたの?
数年前から度々不具合が出てて、その都度外注さんが提出してきた不具合対策書の調査結果は確認したの?
不具合現象に対して調査した原因は適正だったの?
それに対する対策は適切だったの?
報告書の担当者欄にはあなたの捺印があるけど?
適切に調査してて、適切に対策していれば不良率はこんなに高くないはずでしょ?
調査と対策が不十分であったなら、自分が外注さんに赴いて適切な調査方法や対策を指導するのが、親会社の品管部門としての仕事じゃないの?
それに外注さんが不良出して、最終的に困るのは誰ですか?
不具合を出して市場に社名が出るのは、ウチ(当社)でしょ?「外注が出した不良だからウチは関係ない」って言うつもり?
と言いたいことは山ほどありますが、年齢も年齢で、旧態依然とした考え方ですので、今さら年下の自分が言っても聞く耳を持たないでしょう。(このような諦めも良くないのですが、、)
要は、相手を咎めるなら、咎められるだけの事を自分はやってきたか?が重要なわけで、今回の場合は、
・外注さんの調査結果の確認
・外注さんの対策結果の確認
・その後の効果の確認
をフォローすることが肝要なのです。
人によっては、「外注を甘やかしてはダメだ。調査なんか自分たちでやらせろ。」という意見もありますが、先述のとおり、適切な調査のやり方を分かってなければ、一緒に調査して教えてあげなくてはならないわけで、それを教えられるだけの知見(製品知識、工程の知識、品管の知識)を普段から磨いておくことが肝要なのです。

私は学生時代の数学の先生にこう言われました。
「お前たちは一生懸命 授業を聞いてくれてる。だからもし理解ができなければそれは教える側の先生の責任だ。だから分からなければ何でも相談しろ。」

そうなんです。外注さんも一生懸命 当社の要求に応えようと頑張ってくれているのです。だから頑張ってもできないことや、知らない事があるのは、言わば我々の責任なのですよね。先生だって、教え子の成績が軒並み悪ければ、「あの先生はダメだ」と言われても困るので、一生懸命教えるのと同じように、不良品が出れば「あの会社はダメだ」と言われては困るんですからね。

一人一人が自分の職務に対して、真摯に向き合うことも品質管理の一つと言えるでしょう。

 

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