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なぜなぜ分析の事例|このように考えてみましょう
<なぜなぜ分析の目的>
なぜなぜ分析の事例の前に、なぜ?なぜなぜ分析をしなければならないのか(ややこしいですね。。)をおさらいしましょう。
なぜなぜ分析は、何も製造工程や作業現場など、お仕事に限った場合でのみ実施するものではありません。
何らかの目的を持って行動している時に、何らかのトラブルや問題が発生した場合であれば、いつでもなぜなぜ分析をすればいいのです。
なぜなぜ分析をする際、ルールと言うほど堅苦しくないですが、一応セオリー(やり方)があります。
① なぜ?なぜ?と、原因にたどり着くまで、簡単な事例であれば3回程度、複雑な事例であれば5回程度はくり返しましょう。
② なぜそうなったか?なぜそうなったか?をくり返し、原因にたどり着いたら、今度は逆に原因から現象(起こった問題)に向かって「だからこなった、だからこうなった」と戻ってきて、論理的につながっているか(分析の仕方は正しいか?)を確認しましょう。
③ なぜ?なぜ?とくり返す場合、必ずしも原因が一つとは限りませんので、もし途中で原因系が二つになったら、そこから枝分かれしてそれぞれで原因を追究しましょう。
④ 現象から原因に向かって、細かい(小さい)ことから一個ずつ順番に追っていきましょう。
と、言葉で説明しても分かりにくいと思いますので、事象にていくつか例題を上げながら考えてみましょう。
例えば、、
・道を歩いてて、転んで顔をケガしたとき。(普通に歩いていれば顔から転ぶことはあまりないですが、今回はそれでも顔から転んでしまった場合として考えます)
皆さんにも日常的に起こり得る事例について、順番に見ていきましょう。
なぜ1 なぜ転んで顔をケガしたのか?
⇒転んだ時に、地面に手を着かなかったから、顔からイってしまった。。
なぜ2 なぜ手を着かなかったのか?
⇒ポケットに手を入れていたので、咄嗟に手が着けなかった。
なぜ3 なぜポケットに手を入れていたのか?
⇒寒かったから手を入れてしまった。
他には、⇒ついクセで手を入れてしまった。など
ということで今回の「なぜ転んで顔をケガしたのか?」という現象の原因は、「寒くてポケットに手を入れていたので、咄嗟に地面に手を着けなくて顔からイってしまった」と言うことになります。
今回は簡単な事例でしたので、なぜ?を3回くり返しました。(前章のなぜなぜのセオリー①)
そして細かい(小さい)ことから一個ずつ順番に見ていきました。(前章のなぜなぜのセオリー④)
では次に、上記の分析が正しいか?を、原因から現象に向かって論理的に繋がっているか確認してみましょう。
その日は凄く寒かったけど、手袋とか持っていなかった。
1 だからポケットに手を入れて歩いていた。
2 だから咄嗟に手が出なかった。
3 だから顔からイってしまった。
と言う具合に論理的に繋がりましたね、よって今回の分析は正しいと言うことができます。(前章のなぜなぜのセオリー②)
そして最後に、大事な大事な対策(再発防止策)としては、ポケットに手を入れない、であるとか手袋をする、といった具合になります。
如何でしたでしょうか。このような考え方で、皆さんの職場等でもご活用いただければ幸いです。
ちょっと簡単すぎる事例であったかも知れませんが、分かりやすくご説明するためですのでご理解下さいね。