品質管理の基本|初心者に分かりやすいサイト

cpkとppkの違いとは?についての疑問が、ネット上を拝見していると非常に多いようです。確かにそれぞれの明確な決まり(定義)はありません。ケースバイケースですので、当サイトではそのケースをご紹介しています。

cpkとppkの違いとは?についての疑問が、ネット上を拝見していると非常に多いようです。確かにそれぞれの明確な決まり(定義)はありません。ケースバイケースですので、当サイトではそのケースをご紹介しています。

cpkとppkの違い|指数に反映するデータ範囲


・指数に反映させるデータ範囲の違い
こちらもまたケースバイケースになりますが、一つの例として、設備などを製作している部署ですと、設備製作時の
工程能力出す時にppkを使用し、生産現場はcpkを使用したりしています。工程能力を保証する過程で分けている感じ
です。設備製作時の短い時間での工程能力と、生産現場で長い期間に渡って品質を保証するための数値の違いという
解釈です。ですので、工程能力指数に反映させるデータ範囲という意味では、設備の製作/設定の時にはデータ範囲は
狭くなるでしょうね、設定用のサンプルとテストラン用の製品しかないでしょうから。その少ないサンプル数で
工程能力の精度を上げようということです。この場合は、一般的には設備設定の方を厳しい基準にして(例えば、ppk:1.67)、量産が始まった生産工程をやや低い、cpk:1.33などに設定します。生産工程よりも設備設定の方が順番的には前工程になりますので、前の工程の方が
厳しく、後の工程(生産工程)の方が緩いという、ある種の理にかなった状態と言えます。



 


 

cpkとppkの違い|指数に反映するデータ範囲②


 また他の例では、製造工程を cpk:1.33に設定しておいて、その後の出荷検査では、ppk:1.67等に設定する
という場合もあります。こちらは先の例とは逆に、前の工程(生産工程)の方が基準が緩く、後の工程(出荷検査)
の方が基準が厳しいという、いわゆる逆ザヤになっています。これは考え方次第ですが、工程の方の品質レベルが
高ければ、出荷検査で不良が発見される可能性が低いので、出荷検査(後工程)の方を少々高くしてもあまり問題は
無いでしょう。しかし生産工程のレベルが低いのに、出荷検査であまりに厳しい基準を設けると、ロットアウト
が多発して、生産どころではなくなりますので注意が必要です。


反映させるデータ範囲の話、というよりは、前のページの足切り基準(規格)の話にちょっと近くなってしまいました、ごめんなさい。。

 

 

cpkとppkの違い|指数に反映するデータ範囲③


「工程能力指数の算出に反映させるデータ範囲」の、他の例としては、CPKを生産工程のある一定期間
(例えば、1日とか、1ヶ月とか)ごとに区切って指数を算出するという方法を取ります。ですので指数の算出に
反映させるデータ範囲が、1日ベースとか1ヶ月ベースとかになります。それに対してPPKを、データを期間ごとに
区切らず、生産開始(指数の算出開始)からずーっとデータを積み上げて行くという方法を取ります。
これはつまり一定期間ごとに算出されたCPKの変動の山を均した状態=平均値と捉えられます。ですので、
指数の算出に反映させるデータ範囲は、先述のCPKに対して「広い」という解釈になります。

繰り返しになりますが、このように考え方が多岐にわたる為、管理方法や製造するモノなど、条件や環境によって
如何ようにも方法を取ることができます。ケースバイケースです。
各位が、自分の場合はどのような方法を取ればいいかな?という判断をするには、やはり上記に出てきたような色々ワードや考え方を熟知することが肝要かと考えます。基礎知識が蓄積されれば、それに応じて、「自分はどうすればよいか?」を判断する力が備わってくると考えます。



 



 

メニュー