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IE手法 ライン作業分析|工程管理も品質管理の一環です、ということでIE(Industrial Engineering)の作業分析について、数ページにわたって詳しく解説しています。その第5ページ目です。

品質管理の基本|初心者に分かりやすいサイト > IE手法 ライン作業分析について解説⑤

IE手法 ライン作業分析|工程管理も品質管理の一環です、ということでIE(Industrial Engineering)の作業分析について、数ページにわたって詳しく解説しています。その第5ページ目です。

IE手法|ライン作業改善の手順


 それでは、ライン作業改善の手順という事で、説明をしていきます。

ピッチダイヤグラムを見て下さい。B工程の棒グラフが一番高くなっています。この工程をネック工程と呼びます。
一般的にはネック工程、一番時間が掛かっている、
一番作業負荷が高い所を改善して行く考え方がありますが、ここでは、
全工程に対して、それぞれ個別改善をしていくように説明をしていきます。

少し、余談になりますが、目標のサイクルタイムに対して、
製品はこのタクトタイムのスピードでアウトプットされてきます。
ここを改善すれば、アウトプットされる時間間隔
が現状より早くなり、出来高が上がり、生産増に対しては評価を得る事が出来ましたが、
昨今、生産増ばかりの改善ではないので、

いかにムダを無くして、必要最低限の投資で現在と同じ、または必要に応じてそれ以上の
結果を得られるかということが正しい考え方だと思いますので、後で詳しく説明しますが、
全工程に対して個別改善をするように説明をしていきます。
 

IE手法|改善後の時間研究


 話を戻しまして、
各工程に対して、別の講座で説明があったかもしれませんが、改善の七質問(5W2H)、
改善の原則、動作経済の原則などを適用しながら、いろいろな角度から改善案を
立案し、縦棒グラフの山を低くする改善を行います。


それぞれの工程に改善案を立てて、実施したと仮定して、書いています。

改善が実施できたら、改善後のライン作業分析を改善前と同じ手順で進めていきます。

まずは、改善後の時間研究です。

それぞれの工程が改善後の値になりました。

続いて、改善後の値でオペレーションリストを作成し、

そして、ピッチダイヤグラムを作成します。

先ほど話した、ネック工程だったB工程が、0.0180Hrから0.0140Hrになり
生産能力の計算を行うと114個も出来高がUPしました。


 

IE手法|編成効率


 生産増の要求に対し、行った改善であればよいのですが、冒頭のサイクルタイムを
算出した条件のように、作るのは400個でいいので、いわゆる見かけの能率UP
といわれるもので、作り過ぎのムダが発生し、在庫の山を築くだけです。

※実際の所、生産増の場合はサイクルタイムが図より下がるはずなので、ちょっと違う

とりあえずこの条件で、改善前と同じ様に編成効率を算出してみると、

ピッチダイヤグラムの網掛け部分が増えているので、当然のこと編成効率は下がり、
バランスロスは増加した結果になります。

そこで、全工程に個別作業改善を行った事が生きてきます。
ライン作業改善は、工程毎の作業改善だけでは終わりません。
バランスロスの部分、この空き地を利用して、他工程から要素作業を持ってきて、
作業配分変更を行います。作業の分担を見直すということをします。

続き⇒ IE手法 ライン作業分析について解説⑥
 


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